先日、現場回りをしていたら、ちょうど10年前にうちで取り付けさせてもらったエアコンのお宅にお邪魔する機会がありました。型番を見て「あ、これ懐かしいな」って思わず口に出ちゃったんですけど、そのくらい長く付き合っているお客様って意外と多いんですよね。今日はそんな、長年使われているエアコンについて思うことを、ちょっと書いてみようと思います。
古い機種ほど、愛着を持って使われている
不思議なもので、新しいエアコンよりも、10年、15年と使い込んだエアコンの方が、お客様の「愛着」みたいなものを強く感じることが多いんです。「このエアコン、子どもが小さい頃からあるんです」とか、「引っ越してきたときからずっと一緒なんですよ」みたいな話を聞かせてもらうことがよくあって、単なる家電としてじゃなく、暮らしの一部になっているんだなあと感じます。
うちとしても、取り付けさせてもらった機械がちゃんと動き続けているのを見ると、やっぱり嬉しいんです。工事って、その場で終わりじゃなくて、その後何年も「ちゃんと動いているかどうか」が本当の評価だと思っているので、10年後にまた同じ現場に呼んでもらえるというのは、職人としてはすごくありがたいことなんですよね。
「まだ使えますか?」と聞かれたときに、僕が見ているポイント
長く使っているエアコンのお宅でよく聞かれるのが、「このエアコン、まだ使えますか?」という質問です。これ、実は一言では答えられないことが多くて、いくつかのポイントを見させてもらっています。まず一つ目は、冷媒ガスの配管や室外機のサビの状態。見た目はきれいでも、配管の継ぎ目あたりが腐食していると、ガス漏れのリスクが上がってきます。
二つ目は、基板やコンプレッサーの経年劣化のサイン。運転音が以前より大きくなっていないか、効きが明らかに落ちていないか、エラー表示の頻度が増えていないか、といったところですね。三つ目は、修理用の部品がまだメーカーに残っているかどうか。実はエアコンって、製造終了からおおむね8〜10年程度で部品の保有期間が終了することが多いと言われていて、壊れたときに「部品がなくて直せない」というケースも出てきます。この三つを見た上で、「あと数年は大丈夫そうですよ」とか、「次に大きな不具合が出たら買い替えのタイミングかもしれません」というお話をするようにしています。
修理と買い替え、実は迷っていいんです
お客様の中には、「修理をお願いするのは申し訳ない気がして」とか、「買い替えた方がいいんじゃないかと思いつつ、もったいなくて」と、ちょっと申し訳なさそうに相談してくる方も結構いらっしゃいます。でも、僕はこれ、全然気を使わなくていいと思っているんです。迷って当然だと思うんですよね。
目安としては、修理にかかる費用が、新しいエアコンの本体価格のおおよそ半分を超えてくるようなら、買い替えを検討した方が結果的にお得になることが多いと言われています。逆に、ちょっとした部品交換や基板の修理で直るレベルなら、無理に買い替える必要はありません。最近の機種は省エネ性能がかなり上がっているので、古い機種をそのまま使い続けるよりも電気代が下がって、数年でその差額分を回収できることもあります。ただ、これは使い方や設置環境によってかなり変わるので、「うちの場合はどうなんだろう」というのは、遠慮なく聞いてもらえたら、具体的な数字でお話しするようにしています。
長く使うために、今からできること
せっかく長く使えるエアコンなので、できるだけ元気なまま使ってほしいなと思っていて、ご自宅でできるケアをいくつかお伝えしたいです。一番簡単で効果が大きいのは、フィルターの掃除。2週間に1回くらいのペースでホコリを取るだけで、風の通りが良くなって、コンプレッサーへの負担がぐっと減ります。
あとは、室外機の周りに物を置かないこと。植木鉢や荷物で囲ってしまうと、熱交換の効率が落ちて、本来必要以上に頑張って運転することになってしまいます。そして、年に1回くらいでいいので、プロによる点検やクリーニングを入れておくと、配管内部や熱交換器の汚れ、ガス量の状態なども含めてチェックできるので、結果的にエアコンの寿命を延ばすことにつながると思います。
今回会いに行った10年前のエアコンも、フィルター掃除をしっかりしてもらっていたおかげで、見た目以上に内部はきれいな状態でした。こういうお宅を見ると、やっぱり日々のちょっとした手入れって大事なんだなと、改めて感じさせてもらいました。
長く使っているエアコン、気になることがあれば遠慮なく聞いてください。無理に買い替えをおすすめすることはなくて、まだ使えるものはちゃんと使ってほしいと思っているので、正直な状態をお伝えしますね。
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