エアコンから「ポコポコ」って音がする…実は換気のための自然な音なんです、という話

エアコンから「ポコポコ」って音がする…実は換気のための自然な音なんです、という話

暖房をつけて部屋がじんわり暖まってきた頃に、天井のあたりから「ポコポコ」「コポコポ」っていう音が聞こえてくることがあるんですよね。お客様から「これ壊れてますよね?」って電話をいただくこと、実はこの時期けっこう多いんです。でも安心していただきたいのが、この音はほとんどの場合、エアコンがちゃんと仕事をしている証拠だったりするんです。今日はその仕組みと、本当に注意した方がいいケースの見分け方を、できるだけ分かりやすくお話しします。

目次

その「ポコポコ」、実はドレンホースからの音なんです

エアコンって、冷房だけじゃなく暖房のときも室内の空気中の水分を結露させて排出していて、その排水経路になっているのが「ドレンホース」っていう細い管です。これが外壁を通って外に水を流しているんですけど、風が強い日なんかにこのホースの先端から空気が逆流して入り込むと、中の水が揺れて「ポコポコ」という音になることがあるんです。いわばストローの先に風が当たって泡立つような、あの感じに近いんですよね。

特に多いのが、台風の後や強い北風が吹いた日、それから気圧がぐっと下がるタイミングです。室外機の近くのドレンの出口を見てみると、そこに風がまともに当たる位置に設置されていることも結構あって、うちで現場を見てきた感覚だと、立地と風向きの組み合わせで「鳴りやすい家」っていうのが実際にあるんですよ。音がしたタイミングと、その日の天気を振り返ってみると、案外「ああ、あの日風強かったな」って当てはまることが多いです。

自分でできる確認と、様子を見ていい範囲

まず確認してほしいのは、水漏れを伴っていないかどうかです。室内機の下やドレンホースの出口周りが濡れていなければ、排水自体はできているので、音だけの問題であることがほとんどです。逆に、室内機からポタポタ水が垂れている場合は、ホースの詰まりや傾きの問題かもしれないので、そちらは別に見てもらった方がいいサインになります。

音だけであれば、しばらく運転を続けて様子を見てもらって大丈夫です。風がやめば鳴らなくなることが多いですし、毎回同じタイミングで鳴るようであれば「あ、これはいつものあれだ」って分かるようになってくると思います。逆流防止のキャップをドレンホースの先に取り付けるという対策もあって、これをつけると逆流自体を防げるので音も収まりやすいです。ホームセンターでも手に入りますし、業者に頼むなら数千円程度の作業で済むことが多い、そんなイメージを持っておいてもらえればと思います。

室内機から聞こえる「他の音」との違い

ちなみに「ポコポコ」と似たような不安ネタで多いのが、「ピシッ」「パキッ」という音です。これは筐体や内部のプラスチック部品が温度変化で伸び縮みするときに出る音で、ドレンの音とはまた別の現象なんですけど、こちらもほとんど心配いらないものです。運転開始直後や停止直後、室温が急に変わるタイミングで鳴りやすいのが特徴です。

一方で注意していただきたいのは、「キュルキュル」「ジー」といった、金属がこすれるような異音です。こちらはファンや軸受けなど機械部分の劣化が関係している可能性があって、ドレンの音とは音質がはっきり違います。お客様からお電話をいただいたときも、まずは「水っぽい音か、機械っぽい音か」を伺うようにしていて、それだけでもだいぶ原因の見立てがつくんですよね。もし判断がつかなければ、スマホで音を録ってもらって送っていただくのが一番確実です。

設置のときの一工夫で、音自体を減らすこともできます

実は新しく設置する段階で、ドレンホースの先端の向きや高さを工夫しておくと、この「ポコポコ」音自体が起きにくくなることがあります。風の当たらない方向に出口を向けたり、少し下向きの角度をつけておくだけでも、逆流しにくくなるんです。長年この仕事をやっていると、同じ機種でも設置の仕方ひとつで「鳴る家」と「鳴らない家」が分かれるのを実感することが多くて、地味なところですけどけっこう大事なポイントだと思っています。

もし今のお住まいで毎年この時期に同じ音が気になっているなら、次回のメンテナンスのときにドレンホースの向きを一度見直してもらうのもおすすめです。小さな調整で、毎年気になっていた音から解放されることもありますので。

というわけで、「ポコポコ」という音は多くの場合そんなに心配しなくて大丈夫、というお話でした。ただ、水漏れや異音の質が違うと感じたときは、遠慮なく聞いてくださいね。

季節の変わり目は「音の問い合わせ」そのものが増える時期です

10月の後半に入ってくると、暖房を使い始めるタイミングと重なって、こういう「音」に関するお問い合わせが一年のうちでも特に増える時期なんです。夏の間は冷房でずっと動かしていたので気にならなかった音が、暖房に切り替わった瞬間に「あ、こんな音するんだ」と気づく、というパターンが実はすごく多いんですよね。機械自体が変わったわけではなくて、運転モードが変わって気づきやすくなった、というだけのことも結構あります。

うちに電話をくださるお客様の中には、「去年も同じ時期に同じ音がして、去年は様子を見たら収まったので今年も様子を見ていいか聞きたくて」という方もいらっしゃって、そういう経験を積んでいただけるのはこちらとしても嬉しいところです。毎年の「あの音ね」っていう感覚を持ってもらえると、本当に異常が起きたときの違いにも気づきやすくなりますし、無駄な不安を抱え込まずに済むと思っています。


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