先日、現場の見積もりに伺ったお客様から「あの、こんなこと聞いていいのかわからないんですけど…」と前置きされて、ちょっとした質問をいただいたんです。内容自体はごく普通の、うちからすれば一日に何度も受けるような話だったんですが、その「聞いていいのかわからない」という一言が妙に心に残りまして。今日はそのあたりのことを書いてみようと思います。
お客様が身構えてしまう理由、実はよくわかるんです
エアコン工事とか電気設備の話って、専門用語も多いし、ふだん意識しない分野なので「素人質問で恐縮ですが」みたいな気持ちになるのは自然だと思うんですよね。しかも工事業者に対して「忙しそうだから」「こんな細かいこと聞いたら邪魔かな」と遠慮してしまう方、本当に多いです。うちも見積もり時にできるだけ雑談っぽく話しかけるようにしているんですが、それでも最初の10分くらいは表情が硬いお客様がほとんどです。
これは業界特有の空気もあると思っていて、昔ながらの職人さんって「聞かれたことには答えるけど、こっちから丁寧に説明はしない」というタイプが一定数いたんですよね。無口で寡黙な職人という昔ながらのイメージ自体は悪いものではないんですが、それで「工事の人に質問するのはちょっと気を遣う」というイメージが、知らず知らずのうちにお客様側に根付いてしまっている面もあるんじゃないかなと思っています。うちのスタッフの中にも元は寡黙なタイプだった職人がいますが、お客様対応の場ではあえて一言二言多めに喋るよう意識してもらっています。
実際に寄せられる『小さな相談』はこんな内容です
うちに実際にいただく質問で多いのは、例えば「工事の音ってどれくらいうるさいですか、隣の家に迷惑にならないか心配で」とか「室外機の設置場所、ここで本当に大丈夫でしょうか」とか、あとは「見積もりに書いてあるこの部品、無くても平気なものですか」といった内容です。どれも工事の可否を左右するような大きな話ではないんですが、お客様にとっては地味に気になっているポイントなんですよね。
中には「毎年フィルター掃除してるのに全然効きが良くならない気がするんですけど、これって工事の依頼になるんですか、それとも別の相談窓口があるんですか」というような、うち自身にも判断が分かれる質問もあります。こういうのって専門知識がないと「これは聞いていい範囲なのか」の線引きすら難しいと思うので、まず聞いてもらうのが一番早いと思っています。あとは「引っ越し先のエアコン、今ついてるものを持っていきたいんですけど古すぎたら断られますか」というような、工事そのものより手前の相談も意外と多くいただきます。実際のところ移設できるかどうかは機種の年式や状態次第で、現地で型番や配管の状況を確認しないと即答できないケースがほとんどです。それでも「聞いてみないとわからないから」と黙って古いまま我慢されるより、ダメ元でも先に聞いてもらったほうが、結果的にお客様にとって一番いい選択肢を提案できると思っています。
むしろ先に聞いてもらったほうが、こちらとしても助かる話
正直な話をすると、小さな疑問を最初に出してもらったほうが、うちとしても圧倒的に仕事がしやすいんです。工事当日になって「実はここが気になっていたんですけど言えなくて」と言われると、その場で対応方針を変えなきゃいけなくなったり、最悪の場合は日程を組み直すことにもなりかねません。見積もり段階、もっと言えば電話でのお問い合わせの時点で疑問を全部出してもらえれば、うちは事前に準備ができるし、お客様も当日安心して工事に立ち会えます。
それに、質問の内容そのものから「このお客様が何を一番気にされているか」が見えてくるんですよね。音を気にしている方には作業時間帯を配慮した提案ができますし、見た目を気にしている方には配管カバーの色や取り回しを丁寧に説明する、といったふうに、質問をきっかけに提案の質が上がることも実際多いです。逆に何も質問が出ないまま話が進んでしまうと、うちとしても「本当にこれで納得してもらえているのかな」と少し不安になることさえあります。だから小さな質問こそ、うちにとってはありがたい情報源だったりします。
『聞きやすい会社』でい続けたいと思っている理由
うちが規模の大きい会社ではなく、地域密着でやっているのには理由があって、その一つが「顔の見える距離感で仕事をしたい」という思いなんです。大手さんだと窓口担当と工事担当が別々で、質問がなかなか現場まで届かなかったりすることもあると聞きます。うちの場合は見積もりから工事、アフターフォローまでできるだけ同じ顔ぶれで対応するようにしていて、それは「気軽に聞ける関係」を大事にしたいからでもあります。
スタッフにもよく話すんですが、お客様から質問をいただいたときに「そんなことも知らないんですか」みたいな空気を絶対に出さないでほしいと伝えています。知らなくて当然のことを、知らなくて当然の顔で聞いてもらえる。そういう空気を作れているかどうかが、結局は工事の満足度にも直結すると思っているんですよね。八王子という土地柄、ご近所同士のつながりで紹介いただくことも多いので、一件一件の対応がそのまま次のご縁につながっているという実感もあります。
というわけで、もし今エアコンのことで気になっていることがあれば、遠慮なく聞いていただけたら嬉しいです。「こんなこと聞いていいのかな」と思うようなことほど、実はうちが一番お答えしたい質問だったりしますので。





