最近、うちの若い職人に「お客様の家に入る前に、ちゃんと挨拶してるか?」って聞くのが口癖になってきたんですよね。技術だけじゃなくて、こういう細かいところが実はすごく大事だと思うんです。
技術より先に教えていること
うちに入ってくる若手って、正直に言うと最初は配管の繋ぎ方とか、工具の使い方とか、そういう「技術」をどんどん覚えたがるんです。もちろんそれも大事なんですけど、僕がまず教えるのはそこじゃないんですよね。玄関先でのちょっとした一言とか、靴を脱ぐタイミングとか、作業前に「失礼します、よろしくお願いします」って声をかけるとか、そういう当たり前のことなんです。
これって教科書には載ってないんですよね。でも、お客様が最終的に「この会社に頼んでよかった」って思うかどうかは、エアコンの効きだけじゃなくて、こういう最初の数十秒で決まってる気がするんです。だから僕は、現場に行く前の車の中で、何度も同じことを繰り返し言ってます。
お客様の反応で気づいたこと
ある日、新人と一緒に取り付け工事に行ったときのことなんですけど、その新人がインターホンを押す前に、ちゃんと作業着の汚れを確認して、名刺を出す準備をしてたんです。それを見て、お客様が工事前から表情が柔らかくなったのが分かったんですよね。工事の内容を説明する前から、もう信頼してもらえてる感じがしたんです。
逆に、挨拶が雑だったり、玄関先でバタバタしてたりすると、お客様はどうしても身構えてしまうと思うんです。中身は同じ工事をしていても、受け取られ方が全然違う。これはもう、何年もこの仕事をやってきて実感していることなんです。
うちが大事にしている「現場の空気」
うちの会社では、工事が始まる前に簡単な説明を必ずするようにしてるんです。「今日はこういう作業をします」「この時間は音が出ます」みたいな、ほんの一言なんですけど、これがあるかないかで、お客様の安心感が全く違うんですよね。これも新人のうちから徹底して教えてます。
あとは、作業中に出たゴミやホコリをその場でサッと片付けること。工事が終わった瞬間から、もう「普段の部屋」に戻してあげるくらいの気持ちで作業してほしいって伝えてます。これができる職人って、技術もちゃんと伸びていくんですよね。不思議と比例してる気がします。
これからも続けていきたいこと
正直、僕自身もまだまだ勉強中なんです。若い頃は技術ばかり追いかけてましたし、挨拶とか礎の部分って、年を取ってから初めて大事さが分かってきたような気がします。だからこそ、今の若手にはもっと早いうちから、こういう「人として」の部分を伝えていきたいなと思ってるんです。
エアコンの工事って、結局は人の家に入らせてもらう仕事なんですよね。お客様の生活の中にお邪魔させてもらっているという気持ちを忘れずに、技術と礎の両方をちゃんと伝えていける会社でありたいなと、最近改めて思っています。
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