人手不足って言うけど、うちの現場から見える景色はちょっと違うんですよね

人手不足って言うけど、うちの現場から見える景色はちょっと違うんですよね

最近、ニュースやSNSを見てると「建設業は人手不足で大変」みたいな話をよく見かけるんですよね。うちみたいなエアコン工事の会社にとっても、正直まったくの他人事じゃなくて、採用のことを考えると頭を悩ませる日もあります。ただ、実際に現場を持ってる立場からすると、世間で語られてる「人手不足」と、うちの現場から見える景色って、微妙にズレてる部分もあるなと感じてまして。今日はそのあたりを、社長目線でゆるっと書いてみようと思います。

目次

求人を出しても来ないんじゃなくて、「見極める時間がない」のが本音

よく「求人を出しても人が来ない」って言われるんですけど、うちの実感としては、応募自体はゼロじゃないんです。ただ、そこから「うちの現場に合うかどうか」をじっくり見極める余裕が、正直あんまりないというのが本音だったりします。夏の繁忙期なんて特にそうで、猫の手も借りたいタイミングで面接をゆっくりやってる暇があるかというと、なかなか難しいんですよね。面接の日程を調整してる間に、応募してくれた方が別の会社に決まってしまったなんてこともありました。

だから本当は、閑散期にこそ採用にじっくり時間をかけたいんですけど、そういう時期に限って「今は募集かけなくても大丈夫かな」って気が緩んじゃうという、なんとも間の悪い話でもあります。冬の落ち着いた時期に「そろそろ来年に向けて」と思っても、目の前の仕事が忙しくなくなると、なぜか採用の優先順位も下がってしまう。ここは経営者として反省してる部分で、来年こそは繁忙期の前にちゃんと動こうと、毎年同じことを思ってる気がします。

ベテランの技術は「見て盗め」だけじゃ、もう間に合わない時代

昔は「技術は見て盗むもの」って言われてましたけど、今それをそのままやろうとすると、若い子が定着する前に離れていっちゃうと思うんです。以前このブログでも「不器用でもいい、職人は焦らず育つ」みたいな話を書いたことがあるんですが、それとはまた別の角度で、教える側のベテランの時間の使い方も見直さないといけないなと感じてます。

うちでは最近、ベテランが現場でひとつひとつ丁寧に説明する時間を、あえて工程に組み込むようにしてます。例えば真空引きの数値の読み方ひとつとっても、「なんとなく」で覚えさせるんじゃなくて、なぜその数値でOKなのか、どこまで待てば安心なのかを、口に出して説明させるようにしてるんです。効率だけ考えたら遠回りなんですけど、そこを削ると結局「教えたつもり」「わかったつもり」のまま現場に出すことになって、あとでやり直しが発生したり、最悪ケガにつながったりする。急がば回れというか、ここをケチると絶対あとで高くつくというのは、この仕事を長くやってきて何度も痛感してることです。

「人数を増やせば解決」でもないと思ってる話

人手不足って聞くと「じゃあどんどん採用すればいいじゃん」って思われがちなんですけど、正直それだけでは解決しないと思ってます。慣れてない人が急に増えると、現場の目が行き届かなくなって、施工の質にムラが出たり、安全確認が甘くなったりするリスクの方が、僕としては怖いんです。人を増やしたのに、結局ベテランがフォローに走り回って、かえって全体のスピードが落ちるなんてことも、実際に経験してます。

特にエアコン工事って、配管の勾配とか真空引きの数値とか、地味だけど手を抜くと後々のトラブルに直結する工程がいくつもあります。人数を増やしてスピードを優先するより、今いるメンバーで丁寧に、確実に一件ずつ仕上げていく方が、結果的にお客様にとっても安心だと思うんですよね。規模を追うより、質を守る方を選びたいというのが、うちのスタンスです。もちろん仲間は増やしたいですけど、それは「数合わせ」じゃなくて、うちのやり方に共感してくれる人と、時間をかけて出会いたいなと思ってます。

工事待ちのリアルな事情、正直にお伝えしたいこと

こういう業界の事情もあって、特に真夏のこの時期は「今すぐ来てほしいのに、少し先まで予約が埋まってます」というお願いをせざるを得ない場面が増えます。お客様からすれば「もっと早く来てよ」というお気持ちは当然だと思いますし、申し訳ない気持ちも正直あります。

ただ、それは決して「適当に人をかき集めて数だけこなしてます」という話ではなくて、むしろ逆で、ちゃんとした施工ができる体制を守りながらやってるからこそ、お待たせしてしまう部分があるということなんです。無理に予定を詰め込んで、結果的に一件一件の仕上がりが雑になる方が、僕としてはよっぽど避けたい事態です。この事情を隠さずお伝えするのも、うちなりの誠実さかなと思ってまして、待ち時間の分だけ、来てもらったときの仕事の質でお返ししたいと、いつも思ってます。もし本当に急を要する状況であれば、遠慮なくその旨を伝えていただければ、できる範囲で調整はしますので、そこは変に我慢せずに一言相談してもらえたら嬉しいです。

人手不足というニュースひとつとっても、現場から見るとこんな感じの景色があるんだなと、今日は改めて言葉にしてみました。求人票の文言をひとつ変えたところで、劇的に何かが変わるわけじゃないというのも、正直分かってます。それでも、目の前の一件一件を丁寧にこなして、うちで働く人にもお客様にも「ここに頼んでよかった」と思ってもらえることの積み重ねが、結局は一番の近道なんじゃないかなと、最近はそう思うようになりました。焦らず、でも止まらず。うちのペースで、これからも丁寧にやっていこうと思います。

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