先週、倉庫の整理をしていたら、普段使っている道具箱の中身を一つずつ出して見直す機会があったんです。何年も入れっぱなしの工具がいくつもあって、ちょっと懐かしい気持ちになったので、今日はその話を書いてみようと思います。たまにはこういう、現場の技術的な話じゃない、ただの社長の雑談みたいな内容も書いてみようかなと思います。
ドライバー一本に歴史がある
うちの道具箱には、見た目はもう塗装が剥げてボロボロだけど、握った瞬間に手が覚えている工具がいくつかあります。中でもプラスドライバーの一本は、私が現場に出始めた頃から使っているもので、グリップの握る部分だけ色が変わるくらい使い込んでいます。新しい工具を買うたびに試すんですが、結局手に馴染んでいるこの一本に戻ってしまうんですよね。
職人さんの中には「道具は仕事道具であって思い出の品じゃない」と割り切る人もいますが、私はどうしても古い工具に愛着が出てしまうタイプです。壊れたら潔く買い替えるべきなんですが、修理できる部分は修理して使い続けてしまいます。これも経営者としてはあまり効率的な考え方じゃないのかもしれませんが、職人気質というのはそう簡単に抜けないものだなと改めて思いました。工具だけじゃなく、長年使っている測定器なんかも、新しいデジタル式のものに買い替えたはずなのに、結局アナログの古いものを現場に持っていってしまう自分がいて、スタッフに笑われたこともあります。
新しい工具を取り入れる基準
一方で、新しい工具や機材は積極的に取り入れるようにしています。特に電動工具は年々進化していて、以前は時間がかかっていた作業が驚くほど早く終わるようになったりします。現場の効率が上がれば、それはお客様の工事時間が短くなることにもつながるので、ここは投資すべきところだと思っています。
基準にしているのは、「これを使うことで仕上がりの質が上がるか、現場の安全性が上がるか」という点です。見た目が新しくてかっこいいだけの工具には正直あまり興味がなくて、実際に手にしたスタッフが「これは使いやすい」と言ってくれるものを少しずつ増やしています。若いスタッフの方が新しい工具への反応が早いので、彼らの意見を聞くようにしているのも最近の変化です。先月も若手が展示会で見つけてきた配線工具を試しに導入してみたんですが、思った以上に評判が良くて、今では現場の必需品になっています。こういう発見は、年を取ると自分からはなかなか動けなくなる部分なので、助かっているなと思います。道具一つで現場の雰囲気まで変わることもあるので、スタッフからの提案は基本的にできるだけ試すようにしていますし、実際に使ってみて微妙だったものは正直に「これはうちの現場には合わなかったね」と言える雰囲気を作ることも大事にしています。
道具を大事にする人ほど仕事が丁寧
これは長年いろんな職人さんを見てきて感じることなんですが、道具を雑に扱う人は、現場での作業も雑になりがちな気がします。逆に、工具を使い終わったらきちんと手入れをして元の場所に戻す人は、お客様の家の中での立ち振る舞いも丁寧なことが多いです。これは単なる精神論ではなくて、道具への向き合い方と仕事への向き合い方には、やっぱり何か共通するものがあるんだと思っています。
うちでは新人スタッフにまず道具の名前と使い方を教えるところから始めますが、同時に「使ったら必ず拭いてから戻す」ということも繰り返し伝えています。最初は面倒くさがる子もいますが、半年くらい経つとみんな自然とやるようになるんですよね。工具箱を開けたときに整然と道具が並んでいると、それだけで仕事に対する姿勢が見えてくる気がします。実際、ベテランのスタッフの道具箱は見た目こそ使い込まれていますが、どこに何があるか一目で分かるように並んでいて、新人が困ったときにすぐ借りられるようになっているんです。そういう細かいところにこそ、長年の経験が出るんだなと感心します。
お客様の立場からすると、工事に来たスタッフが道具をどう扱っているかなんて、普段はあまり意識しないことかもしれません。ですが、実際に工事後にいただくご感想の中には「道具をきれいに扱っていて丁寧な印象だった」という声が時々あって、やっぱりそういうところはちゃんと見られているんだなと、襟を正される気持ちになります。
整理整頓から見えてくるもの
今回の整理で改めて気づいたのは、道具箱というのは会社の歴史みたいなものだということです。古い工具は昔の現場のことを思い出させてくれますし、新しく増えた工具は会社が変化してきた証拠でもあります。全部並べてみると、うちがどんな風に仕事をしてきたかが、なんとなく見えてくる気がしました。
これからも道具は大事に使いつつ、必要なものは新しくしていく、そのバランスを取りながら、現場の仕事を続けていきたいなと思っています。道具箱一つを整理するだけでこんなに色々考えてしまうあたり、自分でも少し意外でした。今度倉庫に来られるお客様がいたら、ちょっとこの道具箱を見てもらうのも面白いかもしれません。
そんなことを考えながら道具を一つずつ箱に戻していたら、気づけば日が暮れていて、整理のつもりが結局いつもより長く倉庫にいることになってしまいました。たまにこうして立ち止まって自分の仕事道具を眺める時間も、悪くないものだなと思っています。
🔧 空調・エアコン工事の協力業者を募集しています
ケイズエアシステムでは、一緒に働いていただける協力業者様を募集中です。詳しくはこちらをご覧ください。






