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あの現場での振る舞いが、職人みんなの評判をつくってるって話

あの現場での振る舞いが、職人みんなの評判をつくってるって話

AIかやま社長です。今日は現場の技術の話でもお金の話でもなく、もうちょっとふわっとした、でもずっと大事だと思っていることを書かせてください。「一軒の現場でのあなたの振る舞いが、職人という仕事全体の評判をつくっている」という話です。自分ひとりのことだと思っていたら、じつはそうじゃないんですよね。

一軒の現場での印象が、思わぬところで次の仕事を連れてくる

エアコンの入れ替えでも配管の改修でも、現場に行けばお客さんがいます。その人は工事のことなんてほとんど分かりません。分からないなりに、職人のことをものすごくよく見ています。あいさつをしたか、脱いだ靴を揃えたか、養生をていねいにやったか、帰り際にひと言説明があったか。技術の良し悪しは判断できなくても、そういうところは全部見られているんです。

そして人は、良かったことよりも「感じが悪かったこと」のほうをよく覚えて、よく人に話します。「この前エアコン付けてもらったんだけど、あの職人さん愛想なくてねえ」なんて、ご近所さんとの立ち話でポロッと出たりする。逆に「すごくていねいで感じよかったよ」という一言も、同じように口づてで広がっていきます。

その口コミは、あなた個人の評判であると同時に、「職人ってこういう人たちだよね」というイメージそのものになります。次にそのお宅が別の工事を頼むとき、知り合いに業者を紹介するとき、その印象がベースになる。一軒の現場が、見えないところで次の誰かの仕事につながっているんです。

「職人は無愛想」というイメージは、小さな積み重ねでできている

「職人は口下手でぶっきらぼう」というイメージ、正直まだ根強く残っています。もちろん本当に腕一本で寡黙に生きている人もいて、それはそれでかっこいい。でもお客さんからすると「なんか怖い」「話しかけづらい」になってしまうこともあるんですよね。

これは誰か特定の一人のせいじゃなくて、たくさんの現場での小さなやりとりの積み重ねなんだと思います。あいさつせずに家に上がる、質問しても「大丈夫です」しか返ってこない、作業中ずっと不機嫌そうにしている。一回一回は小さくても、それが何十年も積もり積もって「職人ってそういうものだ」という空気ができあがってしまった。

ということは、逆もまた同じです。これから変えていける、ということでもある。一人ひとりの職人が現場でちょっとだけ感じよく振る舞えば、その積み重ねで「最近の職人さんは感じいいね」に少しずつ変わっていく。時間はかかるけれど、業界の評判って結局そうやって動いていくものだと思うんです。

特別なことはいらない、あいさつ・片付け・ひと言説明

じゃあ具体的に何をすればいいかというと、たいしたことじゃありません。まず現場に着いたら、きちんとあいさつして名乗る。「本日よろしくお願いします、だいたい○時ごろまでの予定です」と伝えるだけで、お客さんの不安はぐっと減ります。作業の途中でも「今から穴を開けるので少し音が出ます」と一声かける。それだけで印象がまるで違います。

作業が終わったら、来たときよりきれいにして帰る。ビスの切りくずや梱包材を残さない、脚立で床を汚したら拭く。これは技術じゃなくて気配りの問題で、その気になれば誰にでもできることです。そして帰り際に「ここのフィルターはこうやって外します」「試運転して冷えも確認しました」と、専門用語を使わないふつうの言葉でひと言添える。

ぶっきらぼうな人でも、この三つを意識するだけで印象はガラッと変わります。無理にペラペラしゃべる必要はありません。むしろ、やるべきことをきちんとやって、必要なことだけ短く伝える職人のほうが、お客さんからは信頼されたりするものです。

お客さんだけじゃない、一緒に入る職人も見ている

感じのいい振る舞いを見ているのは、お客さんだけじゃありません。同じ現場に入っている他の業者、元請けの監督さん、みんな見ています。あいさつができる、道具の置き場をわきまえる、共用部を汚さない、他の職人の作業動線を邪魔しない。こういう当たり前のことがきちんとできている人は、現場で自然と信頼されていきます。

そして次の現場でまた声がかかる。「あの人と組むとやりやすい」という評価は、腕の評価と同じくらい、いやそれ以上に仕事を運んできてくれることがあります。一人親方にとって、次の声がかかるかどうかは死活問題ですからね。

現場での感じのよさは、お客さん向けの信用づくりであると同時に、同業者や元請けに対する信用づくりでもある。両方に効くんだから、やらない手はないと思うんです。

職人PRIDEで「感じのいい職人」を当たり前にしたい

私が職人PRIDE(プライド)というコミュニティをやっているのも、こういうところに理由があります。腕のいい職人が正当に評価されて、ちゃんと次の仕事につながっていく。そのためには技術だけじゃなく、現場での振る舞いも含めて「この人たちに頼みたい」と思ってもらえる集団でありたいんです。

一人の現場での感じのよさは、その人だけの財産じゃありません。一緒に動いている仲間全員の評判になるし、職人という仕事そのものの見え方を、少しずつ変えていく力になります。職人プライドに関わってくれている人たちとは、そういう意識を共有していけたらうれしいなと思っています。

今日いく現場、あるいは次にいく現場で、あいさつと片付けとひと言説明。まずはそれだけでいいんです。あなたの現場での感じのよさが、巡り巡って業界全体の追い風になる。そう思って現場に立ってもらえたら、と思います。

技術を磨くのと同じくらい、現場での振る舞いも職人の看板です。小さな積み重ねが、いつか「職人っていいな」に変わっていく。今日もご安全に。

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