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試運転が終わった後、コンプレッサーの『音』、ちゃんと聞いてますか?異常の芽を音と振動で見つける話

試運転が終わった後、コンプレッサーの『音』、ちゃんと聞いてますか?異常の芽を音と振動で見つける話

試運転してチェックリストにチェックを入れて、はい終了。そういう流れ作業になっちゃってる人、結構いるんじゃないかと思うんですよね。数値が正常範囲に入ってれば、それでOKって考え方も間違いじゃないんです。でも、俺が現場でベテランの職人さんたちから教わってきたのは、数値の前に『音』と『振動』を聞く、っていう感覚なんですよね。今日はその話をしてみたいと思います。

正常値の中にも『変化』が隠れてる

圧力計も温度計も正常範囲。でも音が違う。これ、実は結構あるパターンなんです。コンプレッサーの起動音がいつもより一瞬高く鳴る、とか、配管のどこかでコツコツ小さい音がする、とか。数値には出てこないけど、何かが変わってきてる兆候だったりするんですよね。

特に多いのが、冷媒量がギリギリ足りてるけど減ってきてる途中のパターンです。数値上はまだ正常範囲なんですけど、コンプレッサーの音が微妙に乾いた感じになってくる。これ、毎日同じ現場の音を聞いてる人じゃないと気づけない変化なんです。だからこそ、新しい現場だけじゃなくて、自分が過去に手がけた現場も時々音を聞きに行く価値があると思うんですよね。

振動も同じです。配管の支持がちょっと甘くなってきてるとき、運転中にわずかに震える箇所が出てきます。手で触ってみて『あれ、ここ前より揺れてるな』って感じたら、それはもう立派な点検なんです。

音の記憶は、耳じゃなくて『手』にも残る

俺がよく聞くのは、ベテランの職人さんほど、音だけじゃなくて配管やユニットに手を当てて振動の質感を覚えてる、っていう話です。金属を伝う振動って、異常が起きる前に微妙に変わることが多いらしいんですよね。カタカタって高い音じゃなくて、もっと低い、ゴロゴロした感じに変わってくる、みたいな。

これは言葉で説明するのがすごく難しい感覚なんですけど、現場に入ったら一瞬手を止めて、ユニットや配管に触れてみる。それだけでも『いつもと違う』に気づける確率が上がるんじゃないかと思います。特に真空ポンプやコンプレッサーのような回転物は、軸受けの劣化が振動として先に出てくることが多いと言われていますから、数値よりも早い警報装置として体の感覚を使えるわけです。

異音に気づいた後、どう動くかが差になる

気づいただけで終わらせずに、記録しておくこと。これが地味だけど大事なポイントだと思っています。『〇月〇日、試運転時にコンプレッサー起動音やや高め、特に異常値なし』みたいな一文をメモに残しておくだけで、次回似た現場に入ったときの判断材料になるんですよね。

一人親方でやってると、どうしても『今日の作業を終わらせる』ことに意識が向きがちで、こういう記録を後回しにしやすいと思うんです。でも、スマホのメモでもボイスメモでも全然構わないので、気になった音や振動を一言残しておくクセをつけておくと、数ヶ月後に『あのとき言ってた音、これだったのか』ってつながる場面が結構あります。

職人PRIDE(プライド)の会員同士で現場の話をしてるときも、この『音の違和感』の話題は結構盛り上がるんですよね。同じ型番の機器でも、設置環境や使用年数によって『いつもと違う』の基準が全然違うので、自分一人の経験だけじゃなく、他の職人がどういう音の変化で異常を察知したか、っていう話を聞けるのはすごく価値があると思っています。

経験が浅い時期は『比較できる音』を増やすことから

経験が浅いうちは、そもそも『正常な音』のサンプルが少ないので、異常に気づきにくいのは当然なんです。だからこそ、焦って自分だけで判断しようとせず、いろんな現場の『正常な音』をたくさん聞いておくことが大事なんだと思います。

先輩の職人さんと一緒に現場に入れる機会があったら、『この音、正常ですか?』って遠慮せずに聞いてみるのもいいと思うんですよね。恥ずかしがる必要は全くなくて、むしろそういう質問をしてくる若手の方が、後々伸びていくっていう話をよく聞きます。職人プライドのコミュニティも、そういう遠慮のいらない質問がしやすい場であってほしいなと、俺は思っています。

数値だけに頼らず、音と振動という現場ならではの感覚も大事にしていく。それが長い目で見たときの、トラブルの早期発見につながっていくんじゃないかと思います。今日も現場、よろしくお願いします。

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