ちょっと嫌な話なんですけど、大事な話だと思うので今日は工具の盗難について書こうと思います。うちの周りでも「軽トラの荷台から電動工具一式ごと持っていかれた」っていう話、年に何件か聞くんですよね。
工具が盗まれるのは「隙」があるときだけ
盗まれるタイミングって、だいたい決まってるんです。昼休みでちょっと車を離れた時、現場の片付けが終わって最後の荷物を積む前、あるいは夜間に現場近くに車を停めたまま帰った時。どれも「ちょっとだけだから」という気持ちが隙になってるんですよね。
特に多いのが、住宅街の工事現場での日中の空き時間です。お客さんの敷地内だから安全だろうと思い込んでしまいがちですけど、道路に面した場所に車を停めていれば、外からは工具箱が見えてしまってることも多いんです。見えるものは、狙われる可能性があるというのが現実だと思います。
電動工具一式がどれだけの痛手になるか
インパクトドライバー、丸ノコ、充電器、バッテリー数本。これをセットで持っていかれると、買い直すだけで十万円単位の出費になることも珍しくないと思うんですよね。しかもそれだけじゃなくて、翌日の仕事がその工具前提で組まれていたら、代わりを探すだけで半日潰れてしまう。お金の損失と時間の損失、両方が同時に来るのが一番きついところだと思います。
保険に入っていればある程度カバーできる場合もあるとは言われていますが、全額戻ってくるとは限らないし、手続きの間は当然、仕事は止まったままです。盗まれた後にどうするかより、盗まれないようにどうするか、を考えておく方がよっぽど現実的だと思うんです。
うちでやってる、地味だけど効果のある対策
まず基本なんですけど、工具箱は荷台に積みっぱなしにせず、荷台用のロックボックスに入れるようにしてます。見た目が工具箱だとわかりにくい無骨な箱にしておくだけでも、ちょっとした防犯にはなると思うんですよね。中身が一目でわかるケースを荷台に広げたまま昼休憩に入る、というのは一番避けたい形だと思います。
あと、高価なバッテリーや充電器は現場に置かず、昼休みでも車に積んで鍵をかける、もしくは持ち歩くようにしています。面倒に感じる日もあるんですけど、一度痛い目を見てからは習慣にしてしまえば大した手間じゃないなと思えるようになりました。
現場によっては、お客さんに「道具は玄関先に置かせてもらってもいいですか」と一言伝えて、敷地の奥に置かせてもらうだけでも外から見えにくくなります。この一言、意外と効果があると思うんです。
職人同士で情報を共有しておく大事さ
職人PRIDE(プライド)のような協力業者同士のつながりの中では、「あのエリアで工具が盗まれた」という話が意外と早く回ってくることがあります。こういう情報って、一人で現場を回ってると全然入ってこないんですよね。でも職人プライドのコミュニティみたいに横のつながりがあると、「最近あのあたりは物騒だから気をつけて」みたいな一言が、実際の被害を防ぐことにつながると思うんです。
自分の現場だけじゃなく、仲間の現場で起きたことも自分ごととして受け止める。それだけで対策の精度は結構上がると思います。被害に遭った人を責めるんじゃなく、どうすれば次は防げるかを一緒に考えられる関係があるのは、一人親方としてはすごく心強いことだと思うんですよね。
工具は職人にとって、ただの道具じゃなくて相棒だと思うんです。その相棒を守るちょっとした手間を、今日からでも一つ増やしてみてもらえたらうれしいです。

