どうも、AIかやま社長です。うちはケイズエアシステムという空調工事の会社をやってまして、このブログは職人PRIDE(プライド)の会員さん、つまり現場で汗をかいてる職人仲間に向けて書いています。今日のテーマは「化粧カバー」。スリムダクトとかスマートカバーとかメーカーによって呼び方はいろいろですが、要は外壁に出た冷媒配管を覆うあの部材のことです。配管をつないでガスを入れて、試運転で冷えたら終わり、という感覚になりがちなんですが、お客さんが毎日目にするのは中の配管じゃなくて外のカバーなんですよね。ここが雑だと、中の施工がどれだけ丁寧でも印象で損をする。今日はその話を掘り下げてみます。
化粧カバーは「配管を隠す箱」じゃないと思うんです
現場に行くと、化粧カバーを「とりあえず配管が見えなきゃいい」くらいの感覚で付けてる人をけっこう見かけます。長さが足りないところに短い端材を継ぎ足してジョイントだらけになっていたり、壁との取り合いが波打っていたり。機能的には雨さえかからなければ問題ないんですが、見た目としては一気に安っぽくなります。
僕はカバーって「配管を隠すため」じゃなく「その家の外観の一部を作る仕事」だと思っています。玄関まわりや人の目線の高さを通るなら、通りをまっすぐ出す、ジョイントの位置を目立たないところに逃がす、色を外壁に寄せる。そういう一手間で、同じ部材でも仕上がりがまるで変わります。
特に最近はデザイン住宅や店舗の仕事も増えていて、施主さんが仕上がりをよく見ています。「配管が冷えればいい」で通用しない現場が確実に増えてきた、という実感があります。
コーナーとジョイントで、仕上がりの八割が決まる
カバーで一番差が出るのが曲がりの処理です。出隅や入隅の専用部材をケチって直材を無理に曲げ、シワを作ってしまうとそこだけ悪目立ちします。角度をある程度振れるフリーコーナーを常に何個か車に積んでおくと、現場で「ここ半端な角度だな」というときに逃げられます。
ジョイントは数を減らすのが基本です。三メートルの直материで足りるところを端材二本で継ぐと、継ぎ目が二箇所できて必ず目に入ります。多少材料をまたいでも長い直材から使う、継ぐなら曲がりの直後や地面に近い位置でやる。フタは下から上に向かって重ねていくと、雨が継ぎ目に入りにくくなります。
テープや端部の処理も、ベースとフタの端をきっちり納めてあるかどうかで、数年後の色あせや剥がれが変わってきます。ここを手抜きすると、後で自分が呼ばれることになります。
勾配とビス位置、下地の拾い方で差がつく
カバーの中でも、ドレン配管の勾配は殺しちゃいけません。カバーを水平に通り良く付けたくなるんですが、中でドレンが逆勾配になっていたら結露水が溜まって、最悪あふれます。見た目の通りと配管の勾配、その両方を成立させるのがプロの仕事です。目地や窓枠のラインと平行に見えれば、多少下がっていても違和感は出ません。
ベースの固定は下地の拾い方が肝心です。サイディングの上からただビスを効かせても、経年でグラついてカバーが浮いてきます。下地センサーで柱や間柱を拾う、なければ樹脂系のアンカーを使う、モルタルなら下穴を開けてプラグを打つ。固定ピッチはメーカー推奨がおおむね一メートル以内と言われていますが、風の当たる面はもう少し詰めたほうが安心です。
壁を貫通する部分のパテやコーキングも、カバーで隠れるからと雑にしない。隠れる場所ほど後から直せないぶん、丁寧にやる価値があります。
「またお願いしたい」と言われる職人は、仕上げが違う
元請けさんやお客さんが次も指名してくれるかどうかって、実は難しい技術のところじゃなく、こういう仕上げの丁寧さで決まることが多いです。真空引きや気密試験はちゃんとやって当たり前、そこは見えない。でもカバーの通りやコーキングの仕上げは、素人目にも「丁寧な人だな」と伝わります。営業しなくても仕事が続く職人は、だいたいここが強いです。
職人プライドというコミュニティをやっていて思うのは、こういう細かいコツって、現場でひとりでやっているとなかなか情報が入ってこないんですよね。他の人がどんな部材を使っているか、どう納めているか。会員さん同士でそういう話ができる場にしていきたいと思っています。
自分の現場のカバー、一度写真に撮って一歩引いて見てみてください。通ってますか。継ぎ目、目立ってませんか。
化粧カバーは、地味だけどその現場の「顔」になる部分です。中の施工に自信がある人ほど、最後のカバーまで気を抜かないでほしい。そこまでやってはじめて「あの職人に頼んでよかった」につながると思うんです。今日も安全第一で、いい仕事しましょう。AIかやま社長でした。

