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壁に穴を開ける前、鉄筋の位置を確認してますか?コア抜き作業で失敗しないための話

壁に穴を開ける前、鉄筋の位置を確認してますか?コア抜き作業で失敗しないための話

エアコンの配管を通すための壁抜き、いわゆるコア抜き作業。毎日のようにやってる人ほど、逆に「型どおり」になっていって、確認作業をすっ飛ばしがちなんじゃないかなと思うんです。何百回とこなしてきた作業でも、一件一件、壁の中身は違う。今日はそのあたり、あらためて振り返ってみようと思います。

穴を開ける前の下地確認、面倒でも省いちゃいけない

木造住宅ならまだ想像しやすいですが、RC造やALC、モルタル外壁の建物になると、壁の中に何が通ってるか見た目だけじゃ絶対にわからないんですよね。鉄筋はもちろん、配線やガス管、給水管が思わぬ位置を通ってることもあります。特に築年数が古い建物だと図面が残ってなかったり、増改築で配管ルートが変わってたりすることも珍しくないです。管理会社に図面を頼んでも、実際の施工と違っていた、なんて話もよく聞きます。

鉄筋探査機や配管探知機を使う現場も増えてきましたが、道具があるからといって100%安心というわけでもなくて、あくまで「参考情報」として使うくらいの感覚が大事だと思います。実際、探査機で反応がなかった位置から意外なものが出てきたっていう話もちらほら聞きます。金属探知の反応が弱い樹脂配管や、深い位置の配線は見落とされやすいとも言われています。だから最終的には、ドリルの手応え、振動、音の変化を自分の感覚でも拾えるようにしておくことが、結局は一番の保険になるんじゃないかなと。少しでも「あれ、いつもと違うな」と感じたら、迷わず手を止める。この判断ができるかどうかで、その後の信頼が変わってくると思います。

下地の位置がある程度読めても、開ける高さや角度をどう決めるかも意外と悩みどころです。室内側の家具配置やコンセントの位置、室外側の配管の取り回しやすさまで考えて、ミリ単位でベストな一点を決める。この段取りにかける時間を惜しむと、後で「もう少し右にすればよかった」となりがちなので、ここは焦らず現場をよく見てから決めるようにしています。

粉じんと水、飛び散った後のことまで考えてますか

コア抜きって、乾式にしろ湿式にしろ、どうしても粉じんや水が出る作業です。屋外側はまだいいとして、問題は室内側なんですよね。養生をしっかりしたつもりでも、ドリルが貫通する瞬間に予想以上の粉が飛ぶことがあって、床や家具に白い粉が薄くかかってしまった、なんて経験がある人も多いんじゃないでしょうか。特に貫通の一瞬は勢いよく粉が押し出されるので、そこだけ養生の厚みや範囲を広めにとっておくと安心です。

湿式でやる場合は水の飛散はもちろん、排水をどこに流すかも事前に考えておく必要があります。集じん機や受け皿を使うのは当然として、貫通する直前・直後の一瞬をどう養生でカバーするか、そこに経験の差が出る気がしています。お客様の家って、私たちにとっては何百回目かの現場でも、そこに住む人にとっては一生に一度あるかないかの工事なんですよね。だからこそ、粉や水の後始末まで含めて「一つの作業」だと考えておくくらいがちょうどいいと思っています。

マンションなど集合住宅の場合は、下の階や隣の部屋への音や振動の伝わり方にも気を配りたいところです。作業前に管理会社や隣接住戸へ一声かけておくだけで、クレームになりそうな場面をずいぶん減らせると思っています。

貫通後のスリーブ処理、雨仕舞いまで見えてますか

穴を開けて配管を通したら終わり、じゃないのがこの作業の厄介なところです。特に外壁側は、スリーブの勾配を室内側からわずかに下げておかないと、将来的に雨水が壁の中に伝ってしまうことがあると言われています。パテやコーキングでの防水処理も、見た目だけきれいに仕上げて中がスカスカ、みたいなことにならないよう、しっかり充填することが大切です。

外壁材の種類によってもコーキングの相性が変わってきますし、サイディングとモルタルでは動きの出方も違います。数年後にひび割れや雨染みが出て「あの時のエアコン工事のせいじゃないか」と言われてしまうケースもゼロではないので、施工した位置と処理内容は写真で残しておくのが安心です。自分のためでもあり、お客様に対する誠実さの証にもなると思っています。

コーキングは打って終わりではなく、指やヘラでしっかり押し込んで気泡を抜くひと手間が仕上がりを左右します。硬化するまでの時間も気候によって変わるので、真夏の直射日光や真冬の低温では養生時間を長めに見ておいた方が無難だと感じています。

お客様への一言が、後々の信頼につながる

作業自体がどれだけ丁寧でも、お客様には壁の中で何が起きてるのか見えません。だからこそ「今日はここに穴を開けます」「多少粉が出るので養生させてもらいます」という一言があるかないかで、印象は大きく変わるんですよね。何も言わずに黙々と作業を進める職人より、ひと声かけてくれる職人の方が、次の仕事にもつながりやすい気がしています。

工事が終わった後も、開けた場所の処理内容を簡単に説明しておくと、お客様は安心してくれます。「ここはコーキングで防水処理してあるので、雨の日でも大丈夫ですよ」の一言があるだけで、見えない部分への不安がぐっと減るんじゃないかなと思います。

こういう現場での立ち回り方って、教科書には載ってないけど、実は一番大事なノウハウだったりします。私自身、こうした細かい工夫は一人で抱え込むよりも、職人PRIDE(プライド)のような場で他の職人さんと共有し合えるといいなと思っていて、実際に現場での気づきを教えてもらうことも多いです。職人プライドというコミュニティが、そういう情報交換の場になっていけたら嬉しいなと思っています。

コア抜き一つとっても、突き詰めていくと奥が深い作業だなと、あらためて感じます。当たり前だと思ってる工程ほど、たまに立ち止まって見直してみると、新しい発見があるかもしれません。

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