銅管も冷媒も、なんだかんだ言ってじわじわ値上がりが続いてますよね。うちに来る材料屋さんの伝票見ても、去年と今年で単価が違うの、皆さんも感じてると思うんです。今日はその「上がった分、ちゃんと請求に乗せられてますか」っていう、地味だけど死活問題な話をしようと思います。
「今さら言いにくい」で泣き寝入りしてないか
一番多いパターンが、長年付き合いのある元請けさんに対して「今さら値上げって言いにくいな」で我慢しちゃうケースなんですよね。特に一人親方は、元請けとの関係が続くことそのものが仕事の安定につながるので、波風立てたくない気持ちはすごくよく分かります。でも材料費が上がってるのに単価が据え置きって、実質的には毎月ちょっとずつ自分の取り分が削られてるのと同じなんです。
ここで大事なのは、値上げを「お願い」じゃなくて「報告」にすることだと思ってるんです。「すみません、上げてもらえませんか」だと下手に出すぎてしまって、向こうも判断に困る。そうじゃなくて「最近こういう資材の価格でして、次回からこの単価でお願いします」っていう事実ベースの伝え方に変えるだけで、通りやすさがかなり変わってきます。
材料費と手間賃、どこまでが自分の持ち出しか整理する
意外と多いのが、見積りの中で材料費と手間賃がどんぶり勘定になっていて、材料費が上がった分がそのまま手間賃を食いつぶしてる、っていうパターンです。これだと自分では気づかないうちに、実質的な時給がどんどん下がっていくんですよね。
おすすめしてるのは、見積りを作るときに材料費と技術料(手間賃)を別項目にしておくことです。そうすると、材料費が上がったときに「この部分だけ上がってます」って説明がしやすくなりますし、逆に手間賃の部分は自分の腕への対価として、材料費の変動に左右されずに守りやすくなります。どんぶり勘定のままだと、値上げ交渉のたびに全体をどう説明するか悩むことになるので、まずはここの切り分けから始めるのがいいと思うんです。
値上げのタイミングと伝え方、実務的なコツ
値上げのタイミングとしてよく聞くのは、年度の切り替わりや、大きめの案件が一段落したタイミングです。忙しい現場の真っ最中に「単価上げてください」って言うより、少し落ち着いたタイミングで、次の契約の話として持ち出す方が自然に受け取ってもらいやすい印象があります。
伝え方については、口頭だけで済ませずに、簡単でいいので書面かメッセージで残しておくのも実務的には大事なポイントだと思います。「言った言わない」を避けられますし、元請け側としても社内で単価変更の話を通しやすくなります。金額の根拠として、材料屋さんからの値上げ通知や仕入れ伝票のコピーを一緒に見せると、単なる希望ではなく事実に基づいた話だと伝わりやすくなるんですよね。
それでも通らないときにどう考えるか
誠実に伝えても、元請けの事情でどうしても単価を上げられない、というケースも当然あると思います。そういうときに、その1社にすがりつくかどうかは、一人親方としての働き方全体を見直すいいきっかけになるとも思うんです。取引先が1社に偏っていると、こういう交渉でも足元を見られやすくなってしまいます。
職人PRIDE(プライド)のような協力業者のネットワークに関わっていると、複数の現場・元請けと付き合う中で、自分の技術がどのくらいの単価で評価されるものなのか、相場感をつかみやすくなる面もあります。職人プライドの会員同士で情報交換する機会があれば、そういう値上げ交渉のタイミングや言い回しについても、案外みんな似たような悩みを抱えてることに気づけると思うんですよね。
材料費の値上がりは自分でコントロールできない話ですが、それをちゃんと請求に反映させるかどうかは自分次第の部分も大きいです。我慢して抱え込まず、事実をベースに淡々と伝える。それだけで、来年の自分の懐具合はけっこう変わってくると思いますよ。

