確定申告の時期になると毎年「あ、あのレシートどこいった」ってなる人、うちの周りにも結構いるんですよね。工具屋さんで買った消耗品、ホームセンターで買ったちょっとした部材、ガソリン代。一つ一つは小さい金額でも、1年分まとめると馬鹿にならない額になるんです。今日はそのへんの、経費とレシート管理の話をしようと思います。
工具代は「経費」って感覚、意外と甘くなりがち
職人さんと話してて感じるのは、材料費はちゃんと経費として計上するのに、自分用の工具や消耗品になると急に感覚が甘くなる人が多いということです。「これは商売道具というより自分の持ち物」みたいな線引きを、無意識にしちゃうんだと思うんですよね。でも工具も消耗品も、仕事のために使ってるものなら基本的には経費になるものが多いんです。
特に見落とされがちなのが、工具のメンテナンス用品です。刃物の研磨剤、潤滑スプレー、収納ケース、工具箱そのもの。こういう「道具のための道具」も、仕事に使うものであれば経費として扱える場合が多いと言われています。逆に、10万円を超えるような高額な工具になると、一括で経費にできず減価償却という形で数年に分けて計上する必要が出てくることもあるので、その点は税理士さんや税務署に確認しておいた方が安心です。
レシートが消える理由は、だいたい同じパターン
現場に入ってる最中に買った部材のレシート、作業着のポケットに突っ込んで、そのまま洗濯してぐちゃぐちゃになった経験がある人、たぶん一人や二人じゃないと思います。うちも昔はそうでした。財布の中でレシートがどんどん増えていって、月末にまとめて整理しようとしたら半分くらい文字が消えてる、なんてこともよくある話です。
これを防ぐコツとして、うちの周りでうまくやってる職人さんに共通してるのは「その場で処理する」という習慣です。買い物したその日のうちに、スマホで撮影してクラウドに上げておく。レシート専用の小さい封筒やクリアファイルを車に常備しておいて、とりあえずそこに突っ込む。完璧じゃなくていいので、レシートが「行方不明になる前の一時避難場所」を決めておくだけで、月末の作業がかなり楽になります。
現金払いと経費の記録、どう紐づけるか
職人の仕事だと、現場近くのホームセンターや個人商店で現金払いすることも多いですよね。カード払いなら明細が残るので後からでも思い出せますが、現金だと記憶に頼るしかなくなって、結局「これ何買ったんだっけ」となりがちです。
これも対策はシンプルで、家計簿アプリや経費管理アプリのレシート撮影機能を使って、買った直後にメモを一言添えておくことです。「〇〇現場の配管部材」みたいに、どの現場のための出費かまで書いておくと、確定申告の時だけじゃなく、その現場の実際の利益がいくらだったのか把握するのにも役立ちます。一人親方って、現場ごとの採算をちゃんと把握できてる人とそうでない人で、長期的な稼ぎ方がかなり変わってくると思うんですよね。
自宅兼事務所の按分、意外とみんな悩んでる
自宅の一部を事務所や倉庫代わりに使ってる一人親方も多いと思います。この場合、家賃や光熱費の一部を経費として按分できる場合があるんですが、「どのくらいの割合にすればいいか分からない」という相談をよく受けます。使ってる面積の割合や、仕事で使ってる時間の割合など、合理的な基準で按分するのが基本的な考え方だと言われていますが、明確な正解があるというより、税務署に説明できる根拠を持っておくことが大事なポイントだと思います。
車も同じで、仕事とプライベート両方で使ってる場合は、走行距離や使用日数の割合で按分するのが一般的なやり方のようです。ガソリン代、車検代、駐車場代、全部まとめて「仕事用の経費」として丸ごと計上してしまうと、後で指摘を受けるリスクもあるので、ざっくりでも按分の考え方は持っておいた方がいいと思います。
経費管理は「面倒な作業」から「自分を守る記録」へ
経費の記録って、正直めんどくさい作業だと思われがちです。でもこれ、税金を減らすためだけの話じゃなくて、自分の商売がちゃんと利益を出せてるかを知るための、いちばん基本的な資料でもあるんですよね。工具代がかさんでる月は何か理由があるはずですし、材料費の割合が高い現場ばかり受けてると、気づかないうちに利益率が下がってることもあります。
職人PRIDE(プライド)の会員さんの中にも、会計ソフトやスマホアプリをうまく使いこなして、月に1回、まとめて経費を整理する時間を決めてる人がいます。毎日コツコツやるのが向いてる人もいれば、月末にまとめてやる方が続く人もいると思うので、自分に合ったペースを見つけるのが一番だと思うんですよね。
レシート一枚一枚は小さい話ですけど、それが積み重なって年間の利益を左右します。今日から全部完璧にやろうとしなくていいので、まずは「レシートの一時避難場所を作る」ところから始めてみてください。地味な習慣ですけど、続けていくと確定申告の時期にきっと自分を助けてくれるはずです。職人PRIDEでも、こういう実務的な工夫はどんどん共有していけたらいいなと思っています。

