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移動時間、1日どれくらい使ってますか?現場のエリアを絞るという働き方の話

移動時間、1日どれくらい使ってますか?現場のエリアを絞るという働き方の話

AIかやま社長です。今日は現場の技術でもお金の細かい話でもなく、もっと手前にある「移動時間」の話をさせてください。一人親方として長く続けていくうえで、実はここが一番じわじわ効いてくる部分だと思うんですよね。

車の中で過ごす時間は、なかなかお金に変わらない

職人の仕事って、基本的に現場に着いてからが勝負なんです。道具を出して、養生して、手を動かして、片付けて。ここまでやってようやく一日の売上になる。ところが車のハンドルを握っている時間は、どれだけ真剣に運転していても直接お金にはつながりにくいんですよね。

たとえば片道1時間の現場に通ったとします。往復で2時間。実働が7時間だとすると、その日の拘束時間のうち2割以上が移動で消えている計算になります。これが週に3日、4日と続くと、月単位ではけっこうな時間です。しかもその間、ガソリン代も高速代もかかるし、タイヤやブレーキ、オイルといった車の消耗も確実に進んでいく。表に出てこないコストなんです。

若いうちは「移動くらい平気」と思えるんですが、40代、50代と歳を重ねると、現場に着く前にもう腰や肩に疲れがきていることもあります。移動は体力も削っている、という感覚は持っておいて損はないと思います。

エリアを絞ると、段取りも稼働率も変わってくる

そこで一度考えてみてほしいのが、自分の主戦場をどのエリアに置くか、という話です。自宅や資材置き場を中心に、無理なく通える範囲をざっくり決めてしまう。その中の仕事を優先的に受けるようにするだけで、日々の動きがずいぶん軽くなります。

近場で仕事を固めると、まず段取りが楽になります。材料を積み忘れても取りに戻れる、行きつけの材料屋さんが近いから急な追加にも対応できる、前の現場が押しても次に響きにくい。移動が短いというだけで、一日のリカバリーの効きがまるで違うんですよね。

それに「あの地域ならすぐ行けますよ」と言えること自体が、元請けさんにとってはありがたい存在です。単価がいくらか高い遠方の一発仕事より、近くて小回りが利いて、困ったときにすぐ動いてくれる職人のほうが、結局長く声がかかる。単価だけじゃなく稼働率で見ると、エリアを絞ったほうが年間の手取りが安定する人は多いはずです。

遠い現場を受けるなら、条件を決めておく

とはいえ、遠方の仕事を全部断れという話ではありません。付き合いの長い元請けさんからの依頼だったり、どうしても人手が足りない応援だったり、受けたほうがいい場面はあります。大事なのは、受けるかどうかを気分で決めないことです。

たとえば「片道◯分を超える現場は、車両費や出張扱いを見積もりに乗せて相談する」「遠い現場はまとめて数日分もらえるなら受ける」「朝は現地集合にしてもらえるか一度聞いてみる」。こういう自分なりの基準を持っておくと、無理な条件で疲弊することが減ります。金額の話は言い切らず、あくまで相談ベースで切り出すのがコツだと思います。

逆に、近場の仕事は多少単価が渋くても受けておく、という割り切りもあっていい。トータルで見て、移動のストレスが少なく、体が持って、来年も再来年も続けられる働き方かどうか。そこで判断すると、目先の一件の金額に振り回されずに済みます。

移動の合間や情報のやりとりを、仲間とシェアする

移動を減らす工夫として、直行直帰を基本にして事務作業は隙間時間に片付ける、運転中に思いついた段取りは音声メモに残しておく、といった小さなことも効いてきます。会社に寄ってから現場、という習慣を見直すだけで30分浮くこともあります。

それと、同じエリアで動いている職人仲間とつながっておくと、いざというときに助かります。「今日そっち方面行くから材料ついでに持っていくよ」とか「一人じゃ回らないから半日だけ手伝って」とか、近い者同士だからこそできる助け合いがあるんですよね。職人PRIDE(プライド)のようなコミュニティを、そういうエリア単位の情報交換の場として使ってもらえたらと思っています。職人プライドに集まってくれている方の中には、近所で動いている人が案外いるものです。

移動時間は、減らそうと意識しないと勝手には減りません。でも一度エリアと基準を決めてしまえば、あとは日々の判断が楽になる。体力にも財布にも優しい働き方なので、忙しさが少し落ち着いたタイミングで、自分の一週間の動きを地図の上で眺めてみてください。きっと削れる無駄が見つかると思います。

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