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材料費、ちゃんと見積もりに乗せてますか?値上げの伝え方の話

材料費、ちゃんと見積もりに乗せてますか?値上げの伝え方の話

最近、資材の値段の上がり方がちょっと尋常じゃないと感じている職人さん、多いんじゃないでしょうか。銅管もアルミも、ちょっとした金物類まで、去年と同じ感覚で仕入れると「あれ、こんな値段だったっけ」ってなること、うちの周りでもよく聞きます。今日はその「材料費と見積もり」の話をしようと思います。

去年と同じ単価表、まだ使ってませんか

長く仕事してると、頭の中に「この工事ならだいたいこのくらい」という相場感が染み付いてると思うんです。それ自体はすごく大事な経験なんですが、材料費の変動が激しい今の時期は、その相場感が実は半年前・一年前の数字のまま止まっていることがあります。単価表を紙やエクセルで作ってる方は、更新した日付を見てみてください。意外と何ヶ月も触ってなかったりするんですよね。

特に厄介なのが、長年付き合いのある元請けさんとの仕事です。関係ができてるからこそ「今さら値段の話をするのも気まずいな」と後回しにしがちで、気づいたら何件分も安く請けてしまっていた、というパターンをよく耳にします。信頼関係と、適正な値付けは本来別の話のはずなんですが、なかなか切り分けが難しいのが本音だと思います。

うちで気をつけているのは、仕入れ先から届く見積書や納品書の金額を、月に一度でいいのでざっと見比べる習慣です。細かく分析しなくても、「先月よりこの部材が明らかに高い」というのに気づけるだけで十分です。感覚だけに頼らず、数字を定期的に見る癖をつけておくと、値上げのタイミングを逃しにくくなると思います。小さな現場が多い職人ほど、材料費が全体に占める割合を見落としがちなので、そこは意識して見ておきたいところです。

「材料費」と「工賃」を分けて出す考え方

見積もりを一式でどんぶり勘定にしていると、材料が値上がりした時にどこで吸収すればいいのか自分でも分からなくなります。工賃と材料費を別項目にして、材料費のところには「市場価格により変動する場合があります」という一文を添えておくだけでも、後々の値上げ交渉がぐっとやりやすくなると思うんです。

特に工期が長めの工事や、発注から施工まで期間が空く案件では、見積もり時点の材料費で確定させてしまうと、施工時に逆ザヤになっているケースも出てきます。見積書の有効期限を明記する、材料費だけ実費精算にする、といった工夫をしている先輩職人さんの話も聞きますし、うちでも状況に応じてそのやり方を取り入れることがあります。

一式見積もりの怖いところは、あとから振り返った時に「あの現場、結局材料費でいくら使ったのか」が自分でも分からなくなることです。項目を分けておけば、次に似たような現場が来た時の見積もり作りもぐっと楽になりますし、確定申告の時期にも自分の経費感覚を振り返りやすくなります。すべての現場でできるとは限りませんが、選択肢として持っておくだけでも気持ちが楽になるはずです。

値上げを切り出すタイミングと伝え方

一番気を使うのが、既存のお客様や元請けさんへの値上げの伝え方だと思います。いきなり大きな金額を持っていくと角が立ちますが、根拠のない値上げでもないので、遠慮しすぎる必要もありません。「資材が全体的に上がっていて」という業界全体の事情として説明すると、相手も受け止めやすいようです。

コツとしては、値上げを一度に大きくやろうとせず、案件ごと・更新のタイミングごとに少しずつ反映していくことです。一気に大幅値上げをすると相手も身構えてしまいますが、小さな積み重ねであれば「まあ仕方ないか」で済むことが多い印象です。また、口頭だけでなく簡単な書面やメッセージで金額の根拠を残しておくと、後々「言った言わない」にならずに済みます。

実際に伝える時は「値上げさせてください」だけだと角が立ちやすいので、「材料費がこれだけ上がっているので、今回からこの部分を見直させてもらえますか」というように、理由とセットで具体的に伝えるのがコツだと思います。長年の付き合いがある相手ほど、遠回しに察してもらおうとせず、はっきり言葉にする方がお互い楽になることが多いです。値上げを切り出せない職人ほど、実は損をしているケースが多いように感じています。

「先読み買い」と資金繰りのバランス

値上がりが続きそうな資材を見越して、多めに仕入れておくという工夫をしている職人さんもいます。確かに先に買っておけば単価は抑えられますが、その分まとまった現金が資材という形で寝てしまうことになるので、資金繰りとのバランスは考えたいところです。

保管スペースの問題も無視できません。車の荷台や倉庫が資材でいっぱいになって、肝心の仕事道具が取り出しにくくなった、なんて話も聞きます。先読み買いをするなら、よく使う定番の資材に絞る、保管期限や劣化のリスクがないものを選ぶ、といった線引きをしておくと失敗しにくいと思います。

先読み買いをするかどうかは、今月・来月の入金予定とも相談しながら決めるものだと思います。手元の現金が薄い時期に無理して買いだめすると、今度は別の支払いで苦しくなることもあります。何でもかんでも買いだめすればいいというものでもないので、そのあたりは経験と相談しながら判断するのが良さそうです。

材料費の値上げって、正直めんどくさい話だし、できれば触れたくないという気持ちも分かります。でも、ここをうやむやにしたまま働き続けると、頑張った分がちゃんと自分の手元に残らなくなってしまいます。職人プライドのコミュニティでも、そういうお金の話を気軽にできる関係が広がっていけばいいなと、いつも思っています。

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