業務用エアコン工事の職人が技術向上を目指すためには、施工技術や知識のアップデートが不可欠です。ここでは、業務用エアコン工事の職人が技術向上するために必要な5つの要素を、難易度順に具体的な内容で紹介します。
目次
- 1. 基本的な施工技術の習得(難易度:低)
- 2. 冷媒配管のスキル向上(難易度:中)
- 3. 電気配線と制御技術の習得(難易度:中)
- 4. 機器選定や断熱・防音施工技術の向上(難易度:高)
- 5. 現場管理とチームワークの向上(難易度:高)
- まとめ
1. 基本的な施工技術の習得(難易度:低)
まずは、業務用エアコンの設置に必要な基礎的な施工技術をしっかりと身につけることが大前提です。エアコンの重量やサイズが家庭用よりも大きいことから、正確な水平・垂直の設置技術が必要です。壁面や天井への設置においては、特にアンカーやボルトの選定と使用方法が重要です。また、室外機の設置場所やドレン配管の傾斜設計など、業務用特有の設計要件に従い、正確に施工することが求められます。
施工だけでなく、受注する上で、顧客への対応や、工事補償内容など、自社の強みを生かした営業方法がないと、価格競争に巻き込まれ、安い工事でないと受注できないような悪循環に陥ります。
施工技術は最低限と考え、より優れた知識や技術、経験を積み重ねましょう。
ちなみに、ケイズエアシステムでは、「パッケージエアコン基礎講習」を毎月開催しており、参加した方には、もれなく工事の発注目的に作られたグループに参加してもらいます。
そこで受注した物件にチャレンジしたり、体験に来て経験をしてもらうサポートもしております。
2. 冷媒配管のスキル向上(難易度:中)
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業務用エアコンでは冷媒配管の距離が長く、分岐配管やツイン・マルチシステムに対応する必要があるため、冷媒配管スキルの向上は不可欠です。配管の曲げ加工やフレア接続、ろう付け(ブレージング)などの作業を的確に行い、冷媒漏れを防止する技術を習得することが求められます。また、真空引きや冷媒充填作業においても、適切な方法と機材(真空ポンプやマニホールドゲージ)の使用が重要です。冷媒漏れは性能低下や故障の原因となるため、丁寧で正確な作業が必須です。
これらをマスターするには、経験だけでなく、技能講習でガス溶接を取得する必要や、火無工法継手の各メーカーごとの講習を受講する必要もあります。
今後は、機器の接続もフレア加工ではなく、各メーカー専用のフレアレスジョイントなどでの施工も必要になってきます。適宜、ご自身で調べて、施工するようにしてください。
3. 電気配線と制御技術の習得(難易度:中)
業務用エアコンは大規模な施設に導入されることが多く、電力消費量が大きいため、高圧電源の取り扱いが必要になります。高圧電気の知識はもちろん、分電盤からの専用回路の配線や、三相電源の接続など、電気工事士としての技術が必要です。また、空調制御システムやセンサーとの連動、BMS(ビル管理システム)への接続も求められる場合があり、これらの知識を深めることで、より高度な案件にも対応できるようになります。
ただし、電気工事屋、計装工事は、専門職の方に依頼する(委託する)ことも可能なほど、複雑かつ専門知識が必要なジャンルでもあります。
知識を付けたうえで、施工することで顧客の満足度も格段に上がるのは間違いありません。
4. 機器選定や断熱・防音施工技術の向上(難易度:高)
業務用エアコンの設置現場では、断熱や防音処理が特に重要です。大規模な空調システムでは配管やダクトの長さが増え、冷媒効率や空調効率を最大限に引き出すために、適切な断熱材の選定と施工が不可欠です。
施工技術というよりも、適切な機器の選定や、部材の選定、空調の能力、ダクトの必要容積など、感覚だけでなく実際の使用状況に応じた、設備設計の知識も必要となります。
また、断熱材が不十分であると、結露による腐食や水漏れ、冷却効率の低下を引き起こします。また、商業施設やオフィスビルでは、防音施工が求められることが多いため、ダクトや配管の振動音を最小限に抑える技術も重要です。
保温することで、騒音を吸収する効果もありますが、基本的には結露防止策ですので、昨今の日本の亜熱帯化に対応できるよう、オーバースペックで保温施工することが多いです。
また、公共工事などでは、標準仕様書に定められた施工が必要なので、勝手な判断で施工しないようにしましょう。「承認を得る」ことが必要です。
5. 現場管理とチームワークの向上(難易度:高)
最後に、業務用エアコン工事では現場管理とチームワークが大きな鍵となります。大規模な現場では、複数の業者や作業員が関わるため、他職種との連携や、工程管理が非常に重要です。施工計画を立て、他業者との調整を行い、スムーズな工事進行を図るスキルが求められます。また、トラブルが発生した場合に迅速に対応するための判断力や、現場でのコミュニケーション能力も重要です。現場での円滑な作業を実現するために、リーダーシップやコーディネーション能力を向上させることが不可欠です。
現場では、作業をする能力だけでなく、職長や代理人が統率することが多いので、経験を積む過程で、複数名の作業員で進める現場において、そのリーダーはどのようなことに注力しているのか?何に気を付けているのか?何を見て、どのような基準で、物事や、支持をする判断に至っているのか?を考えることで、自身がその立場になったときの対応の道しるべとなります。
先輩の行動は、しっかり見ておき、また、自分なりの仕事に対する姿勢や思い、目標や目的を踏まえて、作業員の方たちに周知させましょう!
まとめ
以上、業務用エアコン工事の職人が技術向上を目指すための5つの要素を挙げました。基本的な施工技術から、より高度な電気・冷媒工事の技術、さらには現場管理まで、段階的にスキルを積み上げていくことが、エアコン工事のプロフェッショナルとして成長するための鍵です。
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